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Q.株価指数先物取引導入の背景とは

A.株価変動リスクを管理することが目的です。

1970年代初頭に国際通貨体制における変動相場制への移行など金融経済情勢の大変革が起きて以降、世界の金融資本市場では為替及び金利に極めて大きな変動リスクが発生することとなりました。

一方、株式市場においては、規模が著しく拡大するとともに、株価も大幅な変動を示すようになり、投資者や証券会社の間では株価の変動に伴うリスクを回避したいとするニーズが高まり始めました。

なかでも機関投資家は金融資産の増大を背景に相場動向に大きな影響を与えるような大規模かつ積極的な株式投資を行うようになり、市場の機関化現象が進展したことから、株価変動に伴うリスクが一層大きくなりました。

そこで、機関投資家の間では、ますます激しくなる資産運用競争に打ち克つためにも、この株価変動リスクを管理することが最も重要な課題となってきました。

株価指数先物取引は、個々の株式への分散投資によっても回避することのできないリスク、すなわち株式市場全体の変動リスクを管理するための有効な手段となるものです。

このことから、株式市場全体の動きによって運用成績に大きな影響を受けるようなポートフォリオを保有している機関投資家をはじめ、多くの投資者は、株価指数先物取引を導入することの意義を深く認識するようになってきたのです。

さらに、わが国の場合、近年の金融・資本市場の自由化と国際化の進展により内外の資本移動が活発化していることに伴い、国内の金融資本市場を世界の主要市場と同様なリスク管理機能を備えた市場として整備するために、株価指数先物取引を導入することが必要になってきました。

欧米などの金融資本市場の先進国においては、1982年にアメリカで世界最初の株価指数先物取引が開始されて以来今日に至るまでの6年間に先物取引を相次いで導入することとなりました。

しかし、今や国際的に極めて重要な地位を占めるわが国の証券市場も当然のこととして、内外投資者のこうした新たなリスク管理のニーズに応えうる機能を持つことが強く要請されるようになったのです。

Q.株価指数先物取引の機能とは

A.新たな投資家の参入が期待できます。

株価指数先物取引には、次のような機能があります。

(1)リスクヘッジ手段の提供

株価指数先物取引は、株式市場における多数の銘柄の株価に基づいて算出される指数を対象として行う先物取引です。

そのことから、投資者が保有株式の分散によっても回避することのできない株式市場全体の価格変動のリスクを効率的にヘッジする場を提供することとなります。

したがって、多数の銘柄の株式を保有する機関投資家などにとっては、先物取引を利用することにより、経済情勢等の変化に伴う株式市場全体の変動リスクを低コストで管理できます。

また、保有する株式ポートフォリオの内容を市場の状況に応じて効率よく調整することが可能となります。

(2)現物市場の安定と拡大

株価指数先物取引の導入に伴い、株式市場における機関投資家の投資規模の拡大や新たな投資家の参入を期待することができます。

証券会社は、株価指数先物取引を利用することにより、より一層大口のポジションを持って流通市場の仲介者としての役割を積極的に果たすことが可能となります。

また、現物と先物との価格差を利用した裁定取引の活発化により、先物・現物の両市場の流動性が高まり、その結果、現物市場の安定と拡大に役立つこととなります。

(3)発行市場の安定と拡大

株価指数先物取引は、証券会社にとって、引受リスクを回避する道が開かれることとなります。

そのため、より積極的に発行市場に対応することが可能となり、発行市場の安定と拡大につながることとなります。

(4)価格情報の提供

先物市場においては将来の需給動向を織り込んだ予想価格が独立して形成されることとなり、現物・先物市場における価格形成がより的確になるなど、質の高い価格情報を提供することができます。


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(5)新たな投資手段の提供

株価指数先物取引は、低コストで株式市場全体の動きに対する投資を可能にし、このようなニーズを持つ投資者に新たな投資手段を提供することになります。

Q.株価指数先物取引と投資者保護とは

A.損失の危険性を考えて、投資者を保護する必要があるからです

株価指数先物取引は、少ない証拠金で大きな取引ができるため、多額の利益が得られることもある反面、多額の損失を被る危険性を合わせ持つ取引だといえます。

したがって、投資者の保護に十分配慮しなければならないとの観点から、次のような措置が講じられています。

(1)取引の安全性確保

過当投機の防止取引の安全性を確保するため、顧客は証券会社に対して委託証拠金を、会員証券会社等は取引所に対して取引証拠金をそれぞれ差し入れる必要があります。

そのほか、資力の乏しい個人投資家がこの取引に参加して過大な損失を被るような事態の招来を極力回避するため、取引所では委託証拠金の最低額を設けています。

また、日々の損益をその都度確認するための値洗い及び急激な値動きに対応するための値幅制限の規定を設けています。

さらに、緊急時には、制限値幅の縮小、証拠金の引上げ等により過当投機防止の措置を講じています。

(2)自己責任原則の徹底

投資者自身の資力や投資経験等に照らして適切と判断する場合にのみ、自己の責任において取引を行うことを確保できます。

そのため、顧客は証券会社等からその取引の特徴、制度の仕組み等を記載した書面の交付を受け、その内容を十分に把握した上で「株価指数先物取引口座設定約諾害」を差し入れなければ、取引を開始することができません。

(3)決済の履行

保証会員証券会社等の間で万一支払不能が生じた場合に、一般投資者に不利益を及ぼさないように処理するため、取引証拠金の預託、先物取引違約損失補償準備金の積立制度を設けて決済履行の確保を図っています。

(4)情報の提供

投資者にとって、市場相場情報は取引の重要な判断材料となります。このため、株価指数先物取引の値動き、取引量等毎日の取引の実態を迅速かつ正確に開示することとしています。


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