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Q.有価証券指数等先物取引の定義

A.民商法上の無名契約

約定する有価証券指数と将来の一定の時期の有価証券指数との差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引です。

証券取引法第2条第14項の定義を見ますと、次のように規定されています。

「有価証券指数等先物取引とは、証券取引所の定める基準及び方法に従い、当事者があらかじめ有価証券指数(株券その他大蔵省令で定める有価証券について、その種類に応じて多数の銘柄の価格の水準を総合的に表した株価指数その他の指数で証券取引所の指定するものをいう。以下同じ。)として約定する数値(以下「約定指数」という。)又は有価証券(株券その他大蔵省令で定める有価証券のうち証券取引所の指定するものに限る。)の価格として約定する数値(以下「約定数値」という。)と将来の一定の時期における現実の当該有価証券指数の数値(以下「現実指数」という。)又は現実の当該有価証券の価格の数値(以下「現実数値」という。)の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引をいう。」

つまり、当事者があらかじめ約定する有価証券指数(又は有価証券の価格)と将来の一定の時期の有価証券指数(又は有価証券の価格)との差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引であり、民商法上の無名契約だといえます。

なお、この取引に大別して「有価証券指数の先物取引」と「有価証券の価格をベースとする現金決済方式の先物取引」とがあります。

Q.先物取引の歴史

A.享保15年(1730年)に大阪から

自然発生的なものは別として、実際に国(幕府)が公に認めた先物取引としては、享保15年(1730年)に大阪の堂島米会所における帳合米取引の登場が最初になります。

帳合米取引は帳簿の上に記載するだけの名目的取引であって、実米あるいはその代金の授受は一切行わない純然たる差金決済取引でした。

立会は正米取引(実米の授受を目的とした実物取引)の開始に2時間先立って始められたため、常に帳合米価格が正米価格をリードしたばかりでなく、両者の価格平準化機能を果たすことができたので、相場安定にも貢献しました。

1年を3期に分けて取引を行い、各期の最終日を共同清算日としていました。また寛保3年(1743年)には、北浜において通貨・金融の先物取引が現れました。

これは現在の大阪証券取引所の建っている場所で行われ、「金相場会所」と呼ばれました。

ここでは、当初正金と正銀の売買のみが行われていたのですが、次第に決済を繰り延べてその間に反対売買を行い、差金を授受する延べ売買が行われるようになって、「金銭延売買会所」が開設されました。

シカゴの先物市場より100年以上も前

近代における金融先物取引の先駆けとされるシカゴの先物市場より100年以上も前に、わが国では既に金融先物取引が行われていたのです。

これらの先物取引のノウハウが明治11年(1878年)に発足する株式取引所の定期取引の中に受け継がれていくことになります。

その後、大正11年(1922年)3月に定期取引は清算取引と名称を変え、同年9月大株(大阪証券取引所の前身)において、短期清算取引が開始されました(東京証券取引所の前身である東株では大正13年に開始)。

この短期清算取引は、決済期限を7日以内としながらそれを最長1か月間繰り延べることができ、その問に反対売買による差金の授受を行うことを可能とする、言わば1か月1期建の定期取引の性格を持つものでした。

大株では、当時この短期清算取引が売買の主流を占め、東株でも長期清算取引と相半ばするほど活発に取引されていました。

しかし、わが国が戦時体制に入るとともに投機取引排除の改革論が続出し、昭和18年には全国の株式取引所が日本証券取引所に統合されるに至って、短期清算取引は廃止され、必要最小限の範囲で許されていた長期清算取引も昭和20年8月の立会休止をもって終罵を迎えました。

第二次大戦後、証券取引所の再開に当たり、占領軍によって先物取引は禁止されたため、その後わが国において先物取引は行われませんでした。

ところが近年、世界の主要国において次々と金融・証券先物市場が開設され、今や金融・資本市場の重要な一分野として定着しつつあります。

他方、わが国においても、証券市場の拡大に伴って価格変動リスクをヘッジすることの必要性が高まっていることを受けて、昭和60年10月には、東京証券取引所において債券先物市場が、昭和62年6月には、株式先物市場(「株先50」)が大阪証券取引所に開設され、次いでこの度東西両取引所に株価指数先物市場(大証は「日経225先物」、東証は「TOPIX先物」)が開設されることになりました。

Q.「日経225先物」と「株先50」の違い

A.株式パッケージ方式の株券先物取引

「株先50」は、株価指数そのものを先物取引の対象とすることが認められていなかった改正前の証取法の下で考え出された株式パッケージ方式の株券先物取引です。

50銘柄で構成されるパッケージ全体としては日経225の値動きと高い相関度を有しています。

両者の主な違いは、「日経225先物」は、転売・買戻しをする場合も、取引最終日まで建玉が残って決済する場合も、いずれも差金の授受により決済を行います。

「株先50」では、売買最終日までに反対売買によって決済されなかった建玉は受渡決済期日において現物株券(50銘柄の株券)とその代金を授受することにより決済を行う、という点です。


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なお、「株先50」の場合は単純平均であるため、構成銘柄に権利落ち等があったときにはそれに伴う建玉の調整を必要とします。

「日経225先物」については指数そのものがそうした修正を加えて算出されるため、建玉の調整といった措置は不要です。


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