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株とは何か

事業資金を募る手段としての株式発行

会社が事業に必要な資金を不特定多数の人から集めるために発行するのが株式です。株式には値下がりや会社の倒産といったリスクもありますが、配当金や売却益などの利益を期待できます。

資金を払い込んだ人は株主と呼ばれ、株主総会に出席したり利益を配当金として支払うよう企業に請求したりする権利があります。

そもそも株式とはどういったものか。もし自分が画期的な発明をしたと考えてみます。しかし発明はしたものの、製品を作る工場を建てたり、材料を仕入れたりするお金がないわけです。

一番手っ取り早いのは、親や兄弟あるいは親類、知人から資金を借りてくることです。銀行などの金融機関に融資を申し込むこともできるかもしれません。

さらなる資金調達の方法

しかしそれだけでは十分な資金が集まらない場合、多数の人から事業資金を募る手段となるのは、株式会社を作ることなのです。

発明品の事業化に賛同する人たちから資金を募り、それと引き換えに株式を発行します。現在は電子化されているので紙の券面はありません。

例えば1,000人から1万円ずつ集めれば、全部で1,000万円の資金を手にすることができます。このような仕組みでできた企業を株式会社といい、集めたお金を資本、お金を出してくれた人のことを株主と呼ぶのです。

うまくいけばどんどん発展できる

あなたは手にした1,000万円を元手に、発明に基づく事業を希望通りに興すことができるのです。そしてもっと多くの株式を発行し、多額の資金を集めることができれば、工場を建てたり大勢の従業員を雇ったりして、さらに大きな事業を行うこともできるわけです。

借金と株の違い

返さなくてよい資金ところで株主が事業のために出してくれたお金(資本)が、知人や銀行から借りたお金と一番違うところは何でしようか。それは、返さなくてもよいという点です。

すると株主は寄付をしてくれたのでしょうか。いいえ、寄付でビジネスに必要な多額の資金を集めるのは無理です。株主はお金を出す代わりに、ちゃんと見返りを得ることになっているのです。

儲けの一部を配当金として受け取る

その1つが配当金です。事業が成功し、そこから利益があがった場合、その一部を持ち株数に応じて株主に分配するのです。

株式市場の源流大きなもうけが見込める事業であれば、配当金も多く出ると期待して、多くの人が株主になりたがるでしょう。

現在の株主に頼んで株を譲ってもらう人も出てくるでしょう。歴史的にもこうして株式の取引が始まり、株式市場の源流になったのです。

株主の権利

株主の権利は大きく分けて3つ

たとえば、マンションの1室を購入すると、自分の部屋はもちろん、集会所やロビーといった共有施設も使うことができるようになり、住民でつくる管理組合などで発言する権利も与えられます。

株式会社の株主もよく似ています。会社のオーナーとして出資額に応じた権利を手に入れます。これが株主の権利、つまり株主権です。

株主権はおもなものとして、①議決権、②利益配当請求権、③残余財産分配請求権の3つがあります。

総会出席や配当請求

議決権は、会社の意思決定の雌高機関である株主総会に出席して、経営に関する決議に参加する権利です。

株主総会には決算期ごとに定期的に開く定時株主総会と、必要あるごとに臨時に開く臨時株主総会とがあります。

総会で決議する内容には、取締役の選任・解任、役員報酬や配当の決定、合併の承認などがあります。

最近は直接会場に出向かなくても、インターネットを通じて議決に参加できる企業も増えています。

配当を受ける権利

株式投資を行う一般の個人にとって、最も関係が深いのは利益配当請求権、つまり配当を受ける権利でしょう。

株主は会社のあげた利益のなかから配当金を受けることができます。以前は配当は1年に1回または2回しか支払うことができませんでしたが、2005年に成立した会社法により、あらかじめ定めておけば一定額内に限り年に何回でも支払うことができるようになりました。

これを受け、米国のように1年に4回配当を支払う「四半期配当」を実施・計画する会社も出てきました。

財産の分配を受ける権利

残余財産分配請求権は、会社が解散する場合に、保有株数に応じて残った財産の分配を受け取れる権利です。


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企業が解散する際、負債を返済し、なお財産が余る場合、株主はその持ち株数に応じて残った財産の分配を受けることができます。

株式の名義書き換えは不要

以前は株主の権利を得るには購入した株式の保有者の名義を書き換える必要がありました。しかし現在は証券保管振替制度が導入されており、一般の投資家は名義変更の手続きは必要ありません。

同制度は証券会社が株主の同意のもとに株式を証券保管振替機構に預託するもので、株式を自分の名義にすることなく株主になれるからです。

株式の種類

普通株と種類株

一口に株式といっても、そのなかには何種類か性格の異なる株式があります。一般的に株式という場合、それは普通株のことを指します。

株主としての権利に優先権や制限のない株式です。新聞の相場表に載っている銘柄は、ごく少数の例外を除けばすべて普通株です。

これに対し、株主権のうちで優先的な権利があったり、逆に何らかの制限があったりする株式を種類株と呼んで区別します。

配当を受ける権利による区別

種類株の分け方として、まず配当の権利による区別があります。このうち代表的なものが優先株です。

優先株には、普通株に優先して配当や残余財産の分配を受ける権利があります。会社の業績が悪化し、普通株に対して無配または減配せざるを得ない状況になった場合でも、優先株に対して配当できる利益があれば配当を受ける権利があります。

かつて不良債権処理に苦しんだ大手銀行は、相次いで優先株を発行し、ロ減りする資本を増強しました。

優先株とは反対に、利益や残余財産の分配を普通株よこうはぃりおくれて受ける株式を劣後株といいます。基本的に引き受け側にはメリットがないため、通常は経営陣に対して発行されます。

議決権の違いによる区別

株主総会で一部の事項について議決権を行使できない株を議決権制限株、まったく行使できない株を無議決権株といいます。

配当を受ける権利で優遇される優先株は、それと引き替えに、議決権制限株や無議決権株となっている場合が少なくありません。

特殊なはたらきをする株

このように種類株は、複数の性格を併せ持っているものが多いといえます。また議決権に関する区別のなかに、買収防衛策として使われる、1株を保有するだけで合併を否決できる黄金株を入れることもできるでしょう。

東証は伊藤剛の無議決権優先株のほか、旧さくら銀行(現在の三井住友銀行)の優先株やソニーが発行したトラッキングストック(子会社の業績・配当に株価が連動するように設計した株式)を上場したことがありますが、いずれも特例です。


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