スポンサードリンク



株式市場のしくみを知る

投資家の売買注文を集約する証券取引所

株の売買注文を成立させるのは原則として証券取引所で、証券会社が投資家との橋渡し役を果たします。有力企業の多くは上場しており、株を自由に取引することができます。

平日であれば毎日取引できますが、時間には制限があります。売買が成立してから実際に株式が自分のものとなるまでには一定の日数がかかります。

株式市場の構造

株の売買は証券会社が仲介し、証券取引所で売買が成立します。株は会社から直接かうのではありません。

例えばソニーの本社に電話をして「おたくの株を買いたいのですが」と頼んでも、ソニー株を買うことはできません。株式市場は証券取引所が運営しているからです。

かといって、投資家が証券取引所に直接電話をして「ソニー株を買いたい」と言っても、やはり買えません。株を売り固いしたいときは、証券会社を通す決まりになっているのです。

証券会社で出した注文は証券取引所につながれます。証券取引所には全国各地の証券会社を通じて注文が集まり、買い注文の値段と売り注文の値段がつき合わされて売買が成立します。

株式市場は証券取引所と証券会社が一体となって形づくられているといってもよいでしょう。

かつて証券取引所内では大勢の証券マンが身振り手振りで売買注文を倣える姿が見られましたが、現在、取引はすべてコンピューターで行うようになったため、こうした光景は過去のものとなりました。

私設取引システム

最近は、証券取引所と証券会社はライバル関係にもなっています。証券取引所を補完する場として、独自に私設取引システムを運営する証券会社が登場してきたためです。

インターネット証券会社の一部が行っている「夜間取引」はこれにあたります。平日の昼間忙しいサラリーマンなどの投資家に注文されています。

認証券仲介業

また、規制緩和によって、銀行、コンビニエンスストア、会計事務所などの業種でも株の売買を取り次ぐところが出てきました。

ただし、これは銀行などが売買注文を直接、証券取引所に出すのではなく、証券会社への仲介を行うだけです。いわば仲介の仲介で、これを証券仲介業といいます。

証券取引所

東証が圧倒的な規模

現在、日本には東京、大阪、名古屋、福岡、札幌という5つの証券取引所があります。ただし大阪証券取引所(大証)は2013年に実施した東京証券取引所(東証)との統合により、すでに現物株の取引を東証に移管し、2014年3月には株価指数先物などデリバティブ(金融派生商品)の専門市場として名称を「大阪取引所」に改めました。

したがって通常の現物株を扱う証券取引所は国内で4カ所ということになります。大証との統合により、以前から圧倒的な優位に立っていた東証の取引規模はさらに拡大しました。

全国にある12の株式市場

他の名古屋、福岡、札幌の3証取を合わせても、全体の1%にも満たない状況です。上場会社の数をみても、重複上場を除くと、東証の約3,400社に対し、名証は約90社、福証は約30社、札証は15社と東証の一極集中が鮮明になっています。

各取引所に複数の市場それぞれの証券取引所は、上場基準などの異なる複数の市場を設けています。例えば東証は「第1部」「第2部」「マザーズ」「ジャスダック」「TOKYOPROMarket」の5つの株式市場を連営しています。

名証にも「第1部」「第2部」「セントレックス」の3つの市場があります。すべて合わせると、全国で12の市場が運営されています。

取引所自身が上場

日本の証券取引所は、金融商品会員制法人または株式会社でなければならないと法律に定められています。金融商品会員制法人、いわゆる証券会員制法人とは証券会社など金融商品取引業者を会員とする法人です。以前はすべての証券取引所がこの形態でした。

その後、東証、大証、名証がそれぞれ株式会社に組織変更し、東証と大証の統合持ち株会社である日本取引所グループは東証1部に株式を上場しています。

取引所自身が上場会社となったわけです。証券取引所が株式を上場する背景には、IT(情報技術)投資や企業買収に必要な資金を調達し、競争力を高める狙いがあります。

国内では圧倒的規模を誇る東証も、米欧アジアの海外市場との競争が課題となっています

上場会社とは

JTB株は買えるのか

株式投資を始めると、身近な商品やサービスで利用することの多い会社のことが気になりだすと思います。たとえば大手旅行会社のJTBといえば、就職人気ランキングでもしばしば上位に顔を出す有名企業です。

JTBの株を買ってみようと思っても、一般の人が買うことはできません。JTBは株式市場で株を自由に売り買いできる会社(上場会社)ではないからです。

上場会社は約3,500社現在、株式会社(有限会社を含む)、合名会社、合資会社などを合算した「会社企業」は国内に約180万6,000社あるとされますが、そのうち株式を上場している上場会社は約3,500社しかありません。


スポンサードリンク



上場しない企業の実態

非上場会社の多くは規模の小さな会社ですが、有名な大手企業でも、上場していない会社は少なくありません。JTBはその1つですし、粘密機器の富士ゼロックス、建設大手の竹中工務店、洋酒のサントリーホールディングス(ただし清涼飲料部門のサントリー食品インターナショナルは上場会社)なども非上場会社です。

出版社や新聞社の多くも株式を上場していません。非上場会社の場合、株を購入できるのはオーナー一族や従業員、取引先など一部の関係者に限られます。

一般投資家が株主として経営に参加せず、独自の経営方針を維持しやすいことが、株式を上場しない有力な理由の1つになっているようです。

上場することでさらに成長する

とはいえ、大手企業の大半が株式を上場していることも事実です。上場すれば、株式市場で新株を発行して一般投資家からまとまった事業資金を調達できるほか、会社の知名度や信頼度の向上にも役立つという利点があるからです。

また、特にベンチャー企業の場合、オーナー経営者は自らの持ち株の一部を市場で売却することにより、多額の利益を得ることもできます。

厳しい上場のための基準

上場するには発行済み株式数、株主数、自己資本、利益などについて一定の基準を満たすことが必要です。東京証券取引所には第1部、第2部およびマザーズ、ジャスダックなどの新興市場がありますが、第1部が基準は一番厳しくなっています。

企業にとって「1部上場」が1つのステータスになっているのは、厳しい基準をクリアして上場が認められたことになるからです。


スポンサードリンク